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リンカーンと闇の傀儡師

どーも僕です。
山登りセカンドシーズン。
大急ぎです。



忘れたカメラを取りに行くため2度目の円山アタック。
置いた場所は覚えている。
しかしはたしてまだ山頂に置いてあるだろうか?
もう誰かに持ってかれてしまっているのではないだろうか?
先に警察へとどけておいたほうがいいのではないだろうか?
山頂から降りてくる登山者とすれ違う度に醜い疑念が頭を駆け巡る。
カメラヲモッテイルノハコイツデハナイノカ?

「ああっもう。おかしいよ?だってさっきこの道を通ったはずだよ?何でまた登ってるのさ?たぬきに化かされてるの?」

先をゆくリンカーンが声を上げる。
この格好なら、さっき撮影をしているところを見ていた人が『アナタのカメラですよね。ちょうど警察に届けようと持って来たところなんですよ』と声を掛けてくれるのではないかと、撮影時の格好のまま2度目の登山だ。

「ああ、きっと化かされているに違いない。本当の僕たちは今頃ビールをあおっているはずだよ」

「そうだね。化かされているんならもういいね?僕はもう妄想の中でだってシルクハットなんかかぶってらんないよ?君がカメラさえ忘れなければこんな目には遭わなかったのに」

簡単に音を上げるリンカーン。

「仕方ないな。だいたい君も頂上に鏡を忘れたそうじゃ無いか」

先ほどの撮影時に何度も鏡を取り出し、ナルシスト気味に髪型を整えると「さあ撮ってくれ」とポーズを付ける姿が思い出される。
気持ちが悪い。

「いや、やめよう。もういいね?お互いに忘れ物をしてしまったんだ。これ以上罵り合ってよけいな体力を使うのは愚者のすることだよ。それよりももっと建設的に考えようじゃないか」

「そうだね。この場合僕は君にこういうべきだね?『2度も山登りをさせてくれてありがとう』と」

「やっとわかってくれたかい?日頃から運動不足気味の君はこうでもしないと中々動こうとしないじゃないか。僕は君を心配してこのような乱暴な手段に出てしまったけど、それは仕方が無いね?」

「そうだね。僕の体をそこまで気を使ってくれてありがとう」

「いや、どうという事は無いよ。不摂生はお互い様。こんな機会でもなければ僕だって山登りなんてしないよ」

「そうだね。しかし2度もすることはないよね。なぜだい?それはキミがカメラを置いて来たからじゃないのかい?」

元の話に戻そうとする元リンカーン。

「その話をまたぶり返すのかい?しつこいなキミは。ほら、山を見たまえ。ほら、そこの隙間から街を見下ろしたまえ。ほら、これで今までの卑屈で矮小なキミはもういないね?」

「そうだね、ごめん。この広い世界、大きな大自然の中ではキミのカメラなんてどうでもいい事だった」

「そっちじゃないよね?」



つづくからぁっ!

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リンカーンを山登り

どーも僕です。
ブログって続けるのがむずかしいですよね。

続きです。



「おいおい、悪い冗談は顔だけにしてよ。やだよ?カメラが無いんじゃあ僕は何のためのリンカーンだい?」

「まあ落ち着きたまえ。さて、よく思い出すよ」

どう見てもカメラの入って無いバッグをさらい終わり、記憶の断片をつなぎ始める。

「はい、写真を撮った。はい、ポーズを変えて写真を撮った。はい、「君は相変わらず馬鹿だな」と言った。はい、写真を撮った。はい、近くのミニスカートを見た。はい、写真を撮った。はい、「こんなもんだね」と言った。はい、カメラを置いた。はい、バッグを持って来て「そろそろ降りよう。ビールが飲みたい」と言った。はい、降りた」



「置いたカメラをバッグに入れる行程が無いね」

「そのようだね」

「いやだよ僕は。もう一回登るなんて。僕のガラスの足がくだけてしまうよ」

「鋼の精神でどうにかしなさいよ」

「足を飾りだという人よりは偉いんだよ、僕は。だいたいカメラを忘れるなんてあり得ないでしょ」

「もう一度登ったあと、あり得ない事が起こりうる現実に乾杯しようじゃないか」

「仕方が無いから登るけれども、カメラはまだあるのかわかったもんじゃないよ?」

「それでも男には行かなければならない時があるんだよ、僕の見込んだキミならわかるね?」

「あまり見込まれたくないね、それは」

こうして決死の山頂へのアタック(2度目)は始まった。



次回、「リンカーンは2度死ぬ」ご期待下さい。

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リンカーンに山登り

どーも僕です。
お久しぶりです。
待たせてはいないでしょうけど。
いやー毎日じめじめとしていてイヤデスネ。

さて、久々の続きです。

さて、そんなこんなで山を下って行ったわけですが、登りに比べ、膝にかかる負担が非常に大きい。さらに目の前には精神衛生上あまりよくない人物がへらへら笑っている。

「大丈夫かい?足がずいぶんと痛いようだけど」

「おや、キミにもそうやって他人を気遣う事が出来るんだね。さすがに一緒に苦労をしただけある。山は偉大だね」

「まあ僕は好き好んで苦労をしたわけじゃないけどね。いや、もし痛くて歩くのも大変なようだったら、もうキミを置いて行っていいかい?と聞こうと思ったんだ」

ああ、さっきまでの自分が恥ずかしい彼に何を期待したのだろう。自分の未熟さを呪い、ついでに彼を呪う。

「まあ待ちたまえ。キミみたいに右も左もわからない、人生まで迷っているような人間がひとりで山を歩くなんて命を捨てるようなもんだ。山を舐めるな」

ひとり浮き足立ち先を急ごうとする彼を理性的に制し、足下にある「鈍器のようなもの」として通用するくらいの石を投げつけてやりたいという衝動を理性的に制す。
とたん

「うひゃあ!」

前方を歩く彼がマンガのような奇声を響かせる。
見ると彼の近辺に大型の蜂が飛んでいる。
いいぞ、よし、刺せ。

蜂が去った後、彼が下から駆け上がってくる。

「ちょっと、なんで助けてくれないんだ。蜂が近くにいたじゃないか」

理不尽に僕を問いただす臆病者。

「ひとりだけ先に行こうとするからだ。しかし『うひゃあ』という声を発する人間なんて本当にいたのだな」

後ろから山を下りて来た婦人もその奇声を聞いたのだろう。「大丈夫?」と言い争う僕らの横を通り過ぎる、明らかな含み笑いを隠して。
「うひゃあ」であるのだから含み笑いなどせず、声をあげて指を指してこの臆病者を笑ってくれてもいいのに。

この後には臆病者はあまり僕から離れる事もせず、ゆっくりと下山する事となった。


円山動物園側から下山し、ようやくなだらかな場所へ出る。普段着の人、ハイヒールの人が行き交う。ビールはもう目の前だ。

「斜めじゃない場所ってのはいいね。やっぱり斜めなのはよくないよ。若いうちはそれはたまには斜に構える事もあるだろうさ。でもやっぱり平穏が一番だね」

「そのとおりだね。この山登りは僕らに平和の大切さを教えてくれたよね。あと、無計画に「リンカーンの格好をして山から見下ろせばなんかいい写真が撮れるんじゃね?」なんて適当な考えでいちゃいけないってこともね」

「いやいや、しかしまあ、きっといい写真の一枚くらいはあると思うよ?なんたってわざわざ山に登ったんだから」

「そうだね、これでいい写真が撮れなかったからもう一度登れったってそうはいかないよ?ちょっと飲みながら見てみようよ。ちゃんとカメラは持って来てるね?」

「あたりまえだよ。カメラはほらこの袋の中に…」

続く

リンカーンは山登り

どーも僕です。
しばらくサボってましたが、山登りの続きです。

さて、山に登ったら当然次には下りがある。
ひととおり撮影を終えた我々。

「もういいね?さんざん撮ったけどもういいね?」

「そうだね。ネタも出尽くして、どのポーズもつまらなくなってきたところだ。そろそろ下界に降りてビールでもいきたいね」

「そうだね。やれと言われれば朝までキミを眠らせないくらいのレパートリーは持っているけど、そこまでキミにやってやる義理もない。飽き飽きしたね」

「ではもうビールを飲みに山をくだるかい?」

下りは登りとは別のいくらか緩やかなコースを選択するものの、足への負担は避けようもない。
僕は陸上界のプリンスと将来を有望視されていたにも関わらず、事故で足を痛めてしまいその後遺症で今もきつい運動は出来ない身。山登りなどしようものなら当然負担はやってくる。しかし彼はそういった者への配慮だとかいったものを生まれてくる時に母親の腹の中へ忘れて来てしまっていた。

「ははは、キミはもうへばったのかい?キミはあれだな。もう年を取りすぎているうえに酒ばかり飲んでいるから体力がないんだよ。僕なんかほうらこの通り。まだまだ蝶のように舞い、蜂のようにさす事だって出来るよ?」

馬鹿のようにスキップをする。
蜂に刺されればいいのに。

「僕は元々キミのように体力で勝負する人間じゃあないんだよ。ああ、ただでさえ疲れているのにキミを見ていると根こそぎ体力を持っていかれそうだよ」

「ああまた。自分が辛いときにそうやって口が悪くなるのはキミの悪いクセだよ?頂上から街を見下ろした時に人間の小ささに気がついたんじゃなかったのかい?」

「確かにそうだね。ちょっと僕も疲れて苛立っていたんだね。そこにキミを見たから、さらに苛立ってしまったようだね。申し訳ない」

「なに、わかってくれればいいんだよ。キミは身も心も小さい人間じゃないか。でも僕はそんなキミを許せるよ?」

「そうだね。僕もキミのその汚らしい口からどんな罵詈雑言が垂れ流されたって、「ああ、可哀相な人なんだな」と許してあげられるようにならなきゃあね」



下り続けると前方から40半ばくらいの婦人が登ってくる。
「こんにちわー」
すれ違い様ににこやかに微笑む婦人。

「こんにちわー」
「こんにちわー」
同じく挨拶をする我々。山とは不思議なもので、普段はすれ違ったりしても顔を見る事さえない人間がにこやかに挨拶を交わす。これはヤンキーっぽい兄ちゃんだって同じ事。

「山ってすごいね」

「そうだねーなぜか皆あいさつできるよね」

「あれだね。自然の力ってのは我々の心も豊かにするんだね」

「そうだね。キミでもそういうことがわかるんだね」

「さっきの言葉をちょっと訂正させてもらうと“僕の心を豊かに”だね」

まだつづくよ。
長いよ。

豊かな心で↓

リンカーンの山登り

どーも僕です。
山登り3つ目です。

まあそんなこんなで悪態をつきながらも大自然のパワーに癒されつつ、日頃の運動不足を反省しつつなんとかかんとか頂上へつきました。

1

「あれだね、やっぱり山ってのはいいね。まず何がいいかって言うと『高い』」

「そうだね。本心ではおにぎりのひとつもあればとも思うけども、この絶景だけでお腹いっぱいだね」

眼下に札幌の街を眺め、近くに舞う蜂におびえながら、お茶を飲む。

「ビールではないけどいいもんだね」

「ああ、ビールなんて飲んだら僕はもうココから降りる気がなくなるよ?どうだろうね、ココでキャンプとかしちゃダメなのかな?」

「ああ、いいねえ。さぞかし夜景も綺麗だろうね。旭山公園へ車で登る程度のカップルには拝めない綺麗さだよ、別れてしまえ」


ギリギリの足場からI CAN FRYしそうになるほどに澄み渡る青空のを眺め、これまでの苦労を振り返る。

「標高225メートルって結構なもんだねえ」

「なに、どうという事はないよ。なんならもう一度、駆け足で登ってやるよ」

はははと笑い合い、「さて、そろそろ」と撮影の準備に取りかかる。
まさかこの言葉が後に重要な意味を持ってくる事など知らずに。

「で、どうやって撮ろうか?」

「キミがノープランじゃどうしようもないよ」

「とりあえず背広を着て蝶ネクタイとシルクハットを頼むよ。ああ、そう、なんかリンカーンな感じだねえ」

「ちょっと他の登山者の目が気になるけど、これでいいかい?」

「そうそう、じゃあ取り敢えず札幌の街へ向かって指を指してみようか」

「こんな感じかい?」

2

「そうそう。ああ、リンカーンっぽい、か?ん?んん?」

「どいうかしたかい?」

「ああ、勘違いをしていた。これはクラーク博士だ」
 
「今さらかい?てっきりわかってやってるもんだとばかり思ってたよ」

「だって考えてみたらリンカーンって山に登る人じゃないじゃないか」

「クラーク博士だって山に登る人じゃないよ。あれは銅像が高いところにあるからそんな気がするだけだよ」

「しまった、大失敗だ。わざわざ登ったのに。なんで途中で言わなかった?」

「まさか何も考えてないとは思わなかったからだよ。どうする?やめるかい?」

「いやまて。なに、リンカーンだってクラーク博士だって考えてみりゃ似たように偉そうな事を言ってるんだ、大差はないさ。続行だ。何かポーズをとってくれ。たくさん撮ればどうにかなるはずだ」

「そういうもんかね?やるけど」

3

4

5


これからの地獄など考えもせず。

険しくつづく




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